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Vol.1 ビールにも、こんなに種類があるんです。<1>

一言で“ビール”といっても種類はさまざま。
そこで、「知識ゼロからのビール入門」などの著作で知られる藤原ヒロユキさんに、ビールの魅力と種類・スタイルについてお話を聞きました。2回にわたってお届けします。これで、ビールの楽しみ方がグッと広がること間違いなし!
Vol.1 ビールにも、こんなに種類があるんです。<1>

この方から、お話を聞きました!
PROFILE藤原ヒロユキさん

イラストレーター。1958年、大阪生まれ。ビールを中心とした食文化に精通し、エッセイやコラム、コメンテーターなどとしても広く活躍する。日本地ビール協会のマスター・イバリュエイター、アドバンスド・ビアジャッジ。主な著書は「知識ゼロからのビール入門」(幻冬舎)、「ビールの常識―絶対飲みたい101本」(アスキー・メディアワークス)など。

>> 藤原ヒロユキさんのブログ

藤原ヒロユキさん

地ビール解禁で知った ビールの広い世界 ~ビールとの出会い~
地ビール解禁で知った ビールの広い世界 ~ビールとの出会い~
学生時代から、ビールが大好きだったというヒロユキさん。
お酒と言えば“ビール”で、スカッとしたのど越しの、冷たいビールをいつも楽しんでいたそうです。一方で、職業柄、外国のビールのボトルやラベルのデザインに興味を持ち、デパートのイベントなどでヨーロッパのビールをたくさん買っていました。
が、全然おいしくない。「ヨーロッパで歴史があり、飲み続けられている。そのビールがまずいわけがない!」と思うけれど、どうしても受け入れられなかったと、その頃を振り返ります。
日本で地ビールが解禁されたことをきっかけに、ビアテイスターという資格ができました。自他共に認めるビール好き人間としては必須の資格だろう、とセミナーを受講し、無事資格を取得。その勉強を通して「ビールがまずいのではない。おいしくないのは知識がなかった自分の責任。これまでもったいないことをしてしまった」と気づいたのだとか。その後は、意識的にさまざまなビールに挑戦し、自分なりのテイスティングを繰り返して、ビールの世界を追求していきました。

どんなときでも、“合うビール”がある! ~ビールの魅力~
ビールの魅力は、ズバリ、多彩さです。種類の多さは、他のお酒とは比較にならないほど。“黄金色で、炭酸が効いた、清涼感あふれるアルコール飲料”というのが多くの日本人が持つビールのイメージかもしれません。この特徴に魅せられたビールファンも多いでしょう。現在の日本で一般的に飲まれているのは“ピルスナー”という種類。「日本人の多くは“ピルスナー=ビール”と狂信するあまり、甘さや酸っぱさが際立つと、ビールと認めないのです。ピルスナーはもちろんおいしいのですが、それはビールの魅力のほんの一部。もっといろんな種類のビールを楽しんでほしいですよね」とヒロユキさん。
ビールは、色から豊富です。黄金色、栗色、琥珀色、ルビー色、漆黒などバリエーション豊か。味わいは、甘かったり、苦かったり、酸っぱかったり、渋かったり…。フルーツの味がするものもあります。アルコール度数も1%未満から20%以上まで、他に類を見ない幅広さ。「これほど多彩なお酒は、世界を見渡してもビール以外に存在しない」とヒロユキさんは断言します。
「どんな料理でも、どんな気分でも、必ずピッタリくるビールがあるんですよ。別の飲み物?と思うくらいの違いがあるので、飲み飽きることもありませんね」。
どんなときでも、“合うビール”がある! ~ビールの魅力~

種類・スタイルが分かると、楽しみ方も倍増! ~ビールの種類~
種類・スタイルが分かると、楽しみ方も倍増! ~ビールの種類~
世界のビールを分類すると、85スタイルものビールが存在します(日本地ビール協会・ビアスタイルガイドラインより)。全部を覚える必要もないので、大まかに分類してみましょう。一番のポイントは、発酵の仕方。酵母の違いによって3つに分かれます。

★ラガー(下面発酵)
★エール(上面発酵)
★自然発酵

ラガーの酵母は、発酵後に底に沈むために“下面”と呼ばれます。比較的低温で活動し、かつては寒い地域でしかつくれなった特別なもの。日本やアメリカのメジャーなビールも、ラガーがほとんど。多くはシャープでさわやかなのどごしが特徴です。

エールは、古い歴史を持つビール。酵母が発酵すると浮いてくるので“上面”と呼ばれます。イギリス、アイルランド、ベルギーや、ドイツの古典的ビールに多く、アメリカや日本の小規模な醸造所でもさまざまな種類がつくられています。香り高く、味わい深いものがたくさんあります。
異色なのが自然発酵ビール。ベルギーの伝統的な醸造法で、空中を浮遊する天然酵母を利用して造られます。

発酵方法で大別すると、その次は、ホップとモルトによる分類です。使う種類やバランスで、苦味や甘みが変わってきます。それからアルコール度数。食前酒のような軽いものから、しっかりした高アルコールのものまで幅広く存在します。これらの要素を順に総合的に考えて分類されているのです。
個性あるさまざまなビールをいろいろ飲んで、ビールの世界をもっともっと楽しんでくださいね。

国で見る、ビールの特徴
★ドイツ
ラガーはドイツが発祥。その後チェコに伝わり、そこで生まれたピルスナーが世界に広がった。また、ドイツ系エールは地ビールメーカーが参考にすることも多く、日本人にとって馴染み深い味。
★ベルギー
ブルワーごとの独自性が強く、スパイスの香りが強烈なビールや、レモンのように酸っぱいビールなど、個性的なエールが多い。また、自然に浮遊する天然酵母を使った自然発酵ビールがある。
★アイルランド/イギリス
イギリスと言えばエール。生きた酵母を入れたまま出荷され、お店で開栓されるまで発酵が進むリアルエールというスタイルが、特に有名である。日本でもファンの多いスタウトはアイルランド発祥。
★日本
大手ビールメーカーがつくっているのは、主にラガーのピルスナー。また、日本の地ビールではエールが多く、近年、着実に進化を続け、国際的コンテストなどでも評判が非常に高い。

ひとくちメモ

(左上から)
ドイツ、ベルギー、アイルランド・イギリス、日本


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